結果5:医療関係者とのコミュニケーション②
抗HIVの新薬を医療関係者から紹介されることや医療関係者にたずねることについて
抗HIV薬の新薬について医療関係者から紹介されたことがあるかをたずねたところ、「新薬が発売されるたびに紹介される」という人は58人(9.6%)にとどまるものの、「しばしば/たまに紹介される」を合わせると346人(57.2%)が紹介されることがあると回答しました(表5-5,図5-3)。一方で、「紹介されたことはない」人も258人(42.6%)いました。


抗HIV薬の新薬について自分から医療関係者にたずねたことがあるかについては、たずねたことがある人は163人(26.9%)で、441人(72.9%)と大半がたずねたことはないという結果でした(表5-6,図5-4)。


医療関係者から抗HIV薬の新薬の紹介を受けることは必要だと思うかとの質問には、「必要」と回答した人は442人(73.1%)いましたが、「自分で調べているため必要ではない」「興味がないので必要ではない」と考えている人もそれぞれ10%から15%ほどいました(表5-7,図5-5)。
さらに続けて、抗HIV薬の新薬の紹介を受けることはなぜ必要か自由記載で回答してもらったところ、「さらに飲みやすい薬だとか時間関係なく服用したい」「今服用している薬剤よりもよいもの効果や副作用など、ができたら検討してみたい」「現在処方されている薬剤よりも、自分の生活サイクルに合わせやすい薬剤を希望しているから」というように、よりよい薬が欲しいからという内容が多く記載されていました。また特に医療者からの紹介を望む理由としては「インターネットの情報より、医師の方が信用できるから!」「なかなか自分では正しい情報を調べきれない。医師でないと総合的に情報を整理し自分の治療に合うかどうかの判断はできないと思うから」といった記載にみられるように、自分で調べられない・わからないから、医療関係者の情報が信頼できるから、専門家でないとわからないからといった理由が多くみられました(表5-8)。(斜字は実際に回答に記載されていた言葉を引用)



ここで、「抗HIVの新薬について自分から医療関係者にたずねたことがあるか(表5-6)」及び「医療関係者から抗HIV薬の新薬の紹介を受けることは必要だと思うか(表5-7)」の2つについて、結果4の「医師に対し、どの程度要望を本音で伝えているか」(表4-6)との関係を調べてみました。
その結果、医師に対し本音で要望を伝えている人ほど新薬についてたずねたことがある人は多いという傾向はみられたものの、「全て」伝えている人で34.0%、「概ね」伝えている人で26.2%にとどまり、「伝えていない」人では9割以上が新薬についてたずねたことはないという結果でした(表5-9)。一方で、医師に本音で要望を伝えている程度に関わらず、7割前後の人々が医療関係者から抗HIV薬の新薬の紹介を受けることが必要と考えていました(表5-10)。 これらのことから、医師と良好なコミュニケーションが取れている人々でも、新薬については自分からたずねることはあまりできていないため、抗HIVの新薬の情報については医療関係者からの紹介を必要としている、といえそうです。

